ボンディング(2/1)
◆ BBSの方では活発な議論が行われたアーシング。
効果ありを主張する方が多いのだから、全く効果がないわけでも無さそうである。
そんな中、BBSの方で紹介されていたこのページ、自動車評論家氏の記述の中に実際の数値が載っている。
フルスロットル加速では目立った効果が認められないが、パートスロットルでは1割ほど加速が向上したというもの。
実験方法はCVT車でエンジン回転数を4000回転に固定して、0→80Km/h加速タイムを測定したらしい。
アーシングを施さない車のタイムが22秒台で、アーシングを行うとこれが20秒台になるという。
0→80Km/h加速が20秒もかかるテストにはさぞかし長い直線路が必要だろうなどと言う事は問題にしない事にして、このタイム差がどこから生まれたのか考えてみたい。
◆ まず、CVTの減速比はエンジン負荷によって変化すると言うこと。
同じ4000回転でも、登坂時のそれと平坦路を走行する場合ではギア比が異なる。
どちらがより多くのトルクを必要としているかと言う事で、これはエンジン負荷になる。
当然の事ながら登坂時にはローギアード側に設定され、平坦路走行時にはハイギアードになるはずだ。
このテストで一定にしているのは、スロットル開度ではなくエンジン回転数である。
エンジン回転数はスロットル開度とエンジン負荷によって決まる。
もしもフルスロットルにしなければ4000回転を維持出来ないほどアンダーパワーの車があったとすると、フルスロットルでもエンジン回転数は4000回転。
但しその場合CVTは相当ローギアード側に行っていると思われる。
一方、軽くアクセルを踏んだだけで4000回転を維持出来るエンジンの場合はエンジン負荷が軽いからCVTはハイギアード側に寄るだろう。
◆ さてさて、アーシングによってエンジン出力が上昇した場合と下降した場合、どちらが加速タイムは良くなるのかな。
また、同記事では"100km巡航している時のアクセル踏む量は確実に少ない。"としている。
これから考えるとエンジン負荷は軽くなって、CVTはハイギアード側に寄ったと思われるのだが…更に(燃費が)"10%程度よくなった"とも記してある。
おそらく(テスターは自動車評論家なので)信頼性の確かな方法によって計測された燃費であるに違いないから再現性は良好であると仮定しよう。
これはつまり、従来より少ないアクセル開度(=負荷が軽く燃費が良い)で従来と同じトルクを発生するエンジンに生まれ変わった事を示している。
私の記憶が確かなら、エンジンってヤツは空気とガソリンを14.7
1程度の重量比で混合して爆発させているはずだ。
ガソリンエンジンの出力制御はスロットルバルブ開度によって行われ、それによって吸入空気量を制限している。
少ないスロットル開度で多くの爆発エネルギを得るには、空燃比をストイキ点より少し濃くした状態で使うか、密度の高い吸気を使うかしかない。
◆ 従来は不完全燃焼で捨てられていたエネルギが有効に活用されたとする論もあるかも知れないが、10%もの不完全燃焼を起こし続けていたら、たぶん触媒は過熱してしまうだろう。
論より証拠、やって見ろと言われるかも知れないと思って、ブースタケーブルでやってみました(笑)もで何ら違いは感じられなかったな。
と書くと、"その車はアーシングが効かない"とか"アースポイントが悪い"とか言われそう…従来型SLのバッテリはトランクルームに、A-160は床下なのでこちらの車を使ったのだが。
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