ブレーキの違い(11/21)
◆ 昨日の話の続きである。ドイツ車でもBENZとBMWではずいぶん違う。Eクラスから5シリーズに乗り換えると、まずはブレーキの違いを感じる。ブレーキ性能、例えば舗装路に於ける制動距離は似たようなものだと思うのだが、ブレーキをかけた時の安定感というか利き方というか、言葉で表すのは難しいのだが、とにかく違う。
◆ ブレーキを踏んだ時の制動力の立ち上がりとか、ノーズダイブを含むサスペンションの動きとか、制動中の摩擦力の変化とか、そうした部分の違いではないだろうか。で、Eクラスよりも5シリーズの方がブレーキフィールは良かったのである。
◆ ブレーキのキャパシティと制動力は余り関係が無い。キャパシティが大きいとフェードしにくいが、制動力自体はどの車でもタイヤロックまでは持って行ける筈なので、その点での差は少ない。唯一摩擦力が不足だよなと思うのは前後ドラムブレーキの原付で、これってホイールはロックするのだろうか?と思うくらい摩擦力が少ない。
◆ アスベストレスは当たり前として、ローメタルやメタルレスのパッド、特にトヨタ純正パッドは温度変化による制動力の差がある。パッド表面の温度が上がると摩擦係数が減少するので、踏み増していく必要がある。もしかするとトヨタはカックンブレーキを嫌って、わざと摩擦力を減らしていく方向にチューニングしているのかも知れない。
◆ メタル分の多いパッドの中には温度が上がらないと摩擦係数が立ち上がらないものもある。街中では余り利かないけれど、スポーツ走行をすると利くようになる。理想的には摩擦係数が変化しないものが良いのだが、中々そうは行かないようだ。
◆ 今の車はフェードしにくくなったと思うが、フェードするとブレーキは全く利かなくなる。全体重をかけてブレーキペダルを踏みつけたとしても、殆ど制動力が得られない。車重の割にブレーキがプアだったソアラはフェードした。スカイウエイブも坂道を下っているとフェード気味になる。ブレーキが怪しいなと思ったら、いったん路肩に止まってブレーキを冷やすなどしないと危険なのだ。
◆ 911のブレーキは良く利く。タイヤの太さと車重の関係だとかリア荷重が大きいとか、色々理由はあると思うのだが、良く止まる。車重が軽い車に乗っていると錯覚するような、そんな制動力がある。サーボに頼ってパッドの面圧を上げるのではなく、パッドの面積を増やして摩擦力を上げるようなセッティングだからかも。
◆ ジムニーのブレーキが利かない事は過去に何度も書いているが、ブレーキそのものの制動力が弱いのではなくサスペンションがバタバタ暴れるのでグリップしない。なので平坦な舗装路であれば普通に利く。同じ山道を走り、ブレーキを同じように踏んでもでもミニは止まる。(ジムニーと)こんなに違うのかと思う程ちゃんと止まるし、普通のブレーキペダルの踏み方でABSが反応する事はない。ジムニーの場合はABSが反応しまくりで中々止まらず、一時期はABSを切っていた。
◆ ジムニーといえども普通の人が荒れた舗装路の山道を走る事は希だと思う。なのでタイヤのグリップ力が不足してブレーキが利かないなんてケースを体感する事は殆ど無いだろう。雪道で滑ると言っても、普通は路面はデコボコではない。溶けたり凍ったりを繰り返してデコボコ&ツルツルになっている所はあるけど。
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